絡み合う繊維状の原料を連続定量供給

CASE 014

  • 処理:供給、輸送
  • 業種:化学
  • 原材料:カーボン繊維
  • 導入商品:ボウルフィーダ、電磁フィーダ

依頼内容

化学メーカ様から、「取り扱っている原料が繊維状のため、原料同士が絡み合ってしまい連続した定量供給ができず困っている」とご相談がありました。

課題・原因

原料のカーボン繊維を混練機へ自動で連続定量投入したいのですが、ホッパなどに入れてから切り出そうとすると、繊維状という原料の特性上、原料同士が絡まり合って排出口が詰まってしまいます。相談を受けた時点では、やむを得ず現場の作業員が手作業で目測により投入していました。そのため、どうしても生産効率や製品重量にバラつきがあり、どうにか改善できないものかと大変困っていました。また、ホッパを使用できないため、原料の保管場所も課題となっていました。

提案内容

繊維状でかさ高い原料の搬送・切り出しに実績のある「ボウルフィーダ」に「電磁フィーダ」を組み合わせるご提案をしました。「ボウルフィーダ」は、駆動源にユーラスバイブレータを使用したボウル型の振動フィーダです。貯蔵された原材料に対し斜め上方向へのねじり振動を与えるので、絡まり合った原材料をほぐしながら整列・搬送でき、連続的に安定した定量供給が行えます。本件ではさらに搬送面に、輸送量の調整ゲートを設ける、原料の引っ掛かり対策としてバフ研磨を施す、という提案も加え、排出口には「電磁フィーダ」を設置し原料を混練機の投入口まで運ぶという設計で採用いただきました。導入後は、調整ゲートによる流量調整とインバータの周波数設定による搬送スピード調整が可能になり、高精度な供給が実現できました。バフ研磨効果で原料の毛羽立ちや絡まりもありません。初期設定以外、現場作業員の負担もなくなりました。困難だと思われていた連続定量供給が可能となったうえ、「ボウルフィーダ」内に原料も保管できるようになり、お客様には大変ご満足いただいています。