生石灰表面の不純物を効率的に研磨

CASE 016

  • 処理:研磨(粉砕機による表面研磨)
  • 業種:鉱業
  • 原材料:生石灰
  • 導入商品:連続式バイブロミル

依頼内容

鉱業メーカー様から、「焼成した生石灰の表面にできる酸化鉄や硫黄分などの不純物の研磨を機械化できないか」とご相談を受けました。

課題・原因

材料である石灰石は、焼成するとどうしても内部の不純物が表面に浮き出てきます。そのままでは純度も低く見た目も悪いため、その部分を削り取らなくてはなりません。相談を受けた時点では、この工程を一つひとつ手作業で行っていましたが、熟練した技術が必要なため対応できる作業員が限られていました。そして、何よりも生産性が非常に低いことが大きな問題であり、機械化による大幅な処理能力の向上が求められていました。

提案内容

振動式の粉砕機「連続式バイブロミル」の振動を利用して表面の研磨を行うことを提案しました。「連続式バイブロミル」は本来、原材料と一緒にロッドやボールなどの硬い媒体を入れ、原材料を砕く用途の機械ですが、媒体を入れないことで原材料同士が表面を削り合えるのではないかと考えたからです。早速、当社の粉体エンジニアリングセンターにて研究試験用の小型粉砕機「バイブロポット」でテストしてみたところ、予想通り確かな効果が認められました。続いて「連続式バイブロミル」の20リットル、さらに200リットルとテストを重ねた結果、スケールアップしても同様の効果が得られることが確認できました。お客様もこの結果に納得され、最終的には大型の「連続式バイブロミル」2000リットルをご購入いただきました。媒体を入れないため、粉砕時のような大きな衝撃音もなく防音ボックスは不要です。導入後は、生産性が3倍になった上に、純度も白色度も導入前より高く商品価値が上がったと大変喜ばれています。