製品価値を高める消石灰の分級ライン

CASE 021

  • 処理:分級、ふるい分け、粉砕
  • 業種:鉱業
  • 原材料:消石灰
  • 導入商品:マイクロカット、バイブロスクリーン、バイブロミル

依頼内容

プラントメーカー様から「消石灰製造ラインを新設し、150μmアンダーと45μmアンダーを効率よく生産したい」と相談を受けました。

課題・原因

消石灰は、150μmオーバーになると肥料用にしか使うことができないので、製品価値が下がります。そのため、お客様は、150μmアンダー(95%以上)の特号品と45μmアンダー(95%以上)の超特号品を効率良く生産できる製造ラインをご要望でした。粒度が粗い場合は先に粉砕してから分級を行う必要もありますが、消化工程および熟成工程を経た原材料の粒度を確認したところ、50%程度が45μmアンダーでした。しかし、2mmオーバーも10%程度含まれているため、機器構成の選定はもちろんですが、熟成工程後の分級ラインとしてそれらをどのように組むかが重要なポイントでした。

提案内容

風力分級機「マイクロカット」のたて形タイプ2台を軸に、振動式ふるい分け機「バイブロスクリーン」、そして連続式の振動粉砕機「連続式バイブロミル」を組み合わせたご提案をしました。まず、「バイブロスクリーン」により2mmオーバー品を取り除く。次に、1台目の「マイクロカット」1000Vで45μmアンダーの超特号品を微粉側に回収する。粗粉側の45μmオーバー品は一旦「連続式バイブロミル」1200Lで粉砕し、その後、2台目の「マイクロカット」1000Vで150μmアンダーの特号品を微粉側に回収する、というプランです。ただし、「連続式バイブロミル」で十分に粉砕できないと150μmオーバー品が増えてしまうので、精度の検証も含め、まずは粉体エンジニアリングセンターでテストすることになりました。その結果、超特号品については適正な分級点を見つけ出し45μmアンダー97%以上(微粉回収割合約50%)をクリア。また「連続式バイブロミル」での粉砕もしっかり確認でき、その組み合わせにより特号品についても150μmアンダー98.5%(微粉回収割合90%)をクリア。お客様のご期待にお応えすることができ、ご採用いただきました。導入後は、150μmオーバー品の発生も少なく、ご要望通りの製品を順調に生産できているとのご報告をいただいています。