高比重、高粘性の原料を安定的に計量供給

CASE 023

  • 処理:供給、計量
  • 業種:鉱業
  • 原材料:タングステン
  • 導入商品:電磁フィーダ

依頼内容

レアメタルを取り扱うメーカー様から「高比重で高粘性のタングステン粉を電磁フィーダで安定的に計量供給できないか」とご相談を受けました。

課題・原因

既存の設備では、アジテータ(攪拌装置)を取り付けたホッパからスクリューフィーダで受けて計量供給していましたが、スクリューフィーダのシャフトが度々破損するトラブルを抱えていました。取り扱う原料が高比重で粘性の高いタングステン粉のうえ、処理量が少ないためスクリュー軸への負荷が非常に大きいことが原因です。アジテータのシャフト軸への負荷も同様で、こちらのシャフトも度々破損していました。そのため、抜本的な問題解決に向け「電磁フィーダ」を検討されているということでした。しかし、「電磁フィーダ」を導入する場合、トラフへの直圧をどのように回避するか。ホッパのブリッジ防止をどのように設計するか。高比重の原料の少量供給をどのようにコントロールするか。これらが重要なポイントとなります。

提案内容

ご提案した内容は、まず、ホッパ内にはブリッジ対策として棚吊り防止の堰を2段構えで設置します。これでトラフへの直圧も軽減できます。さらにエアノッカを装着し、もしもの場合に備えます。少量供給については、V1000形コントローラとコンスタントフィードウェアで制御します。コンスタントフィードウェアは、輸送物の輸送量やトラフ上の速度をリアルタイムで表示する他、ハンドリングに影響するさまざまな数値を可視化できるので、コントローラと組み合わせることで安定供給の精度を高めます。また、「電磁フィーダ」のトラフには原料が付着しないようバフ研磨を施します。これらのプランに対し、お客様は特にトラフへの原料付着などを懸念されていましたが、テストを行った結果問題のないことが確認され、ご採用いただきました。導入後は、タングステン粉以外の原材料でも同ラインを使用されているようですが、どの原材料でも付着もトラブルもなく順調に供給切出計量ができているとのご報告をいただきました。また、コントローラとコンスタントフィードウェアの効果も高く、過大供給、過少供給もなく切り出す量が一定しているため、後段機器での処理も安定しているとのことです。