省スペースで移動可能なラボ用振動ミル

CASE 040

  • 処理:粉砕
  • 業種:化学
  • 原材料:酸化鉄粉
  • 導入商品:バイブロポット

依頼内容

化学メーカー様から「ラボ用に『バイブロポット』を購入したいのだが、スペースがあまりなく設置場所に困っている」とご相談がありました。

課題・原因

研究試験用振動ミル「バイブロポット」には、上方に観音開きで開閉する消音カバーが標準装備されています。カバーを閉じた状態での横幅は800mm程度なのですが、カバーを全開にすると倍以上の約1,800mmとなります。ご希望の設置場所は、所狭しと機材や資料が並ぶ研究室内で、カバー全開時のスペースを確保することは難しそうです。できる限り省スペースにする工夫が求められていました。また、高さについての対策も必要です。全高はカバーを閉じた状態で600mm、頻繁に原料や媒体を入れ替える本体のポット部はさらに100mm以上低い位置にあります。交換作業が無理な姿勢にならないように、「バイブロポット」を乗せる架台のようなものを別途用意する必要がありました。

提案内容

スペースの問題は消音カバー全開時なので、標準仕様の観音開きではなく、上からすっぽりと覆い被せるタイプのカバーにカスタマイズできることをご説明しました。その際、ひとつの大きなカバーのままだと重量が約20kgとなり、開閉作業が危険なため、縦に3分割し重いパーツでも10kg未満にすること、さらにそれぞれの上部に取手を付け、持ちやすくすることもご提案しました。また、「バイブロポット」を乗せる架台につきましては、自然な姿勢で作業ができる高さを確保するためだけではなく、交換用のポットや工具が収納できる棚を設け、さらに移動しやすいようにキャスターを付けた設計をご提案しました。架台も含めると予算を超えてしまいますが、機能面だけではなく安全面にも配慮がされた内容との評価で、ご注文いただくことができました。納品後は、収納棚が非常に好評でした。また、3分割し取手を付けたカバーについても「女性の作業者でも安全に取り扱える工夫で、現場への気遣いを感じる」とのレビューをいただきました。