噛み込みの心配のない安定定量切り出し

CASE 043

  • 処理:供給、切り出し
  • 業種:電気
  • 原材料:クリンカ
  • 導入商品:バイブロフィーダ

依頼内容

電力会社様から「クリンカをホッパからスムーズに定量切り出しできる機械を探していて相談に乗ってほしい」とご連絡をいただきました。

課題・原因

お話を伺うと、火力発電の際にボイラ壁面に発生するクリンカを再利用するための生産ラインを新設予定とのことでした。その工程の中で、前段からホッパに受けた20mmアンダーのクリンカを、後段の粉砕機へ定量に切り出すための機器についてお悩みでした。お客様は、他社が似たようなケースでロータリーバルブを導入したところ、可動部で噛み込みが発生し、たびたび機械が止まっているとの情報をお持ちで、それを大変心配されていました。ロータリーバルブは、回転体であるため構造的にどうしても隙間ができてしまいます。材料のクリンカをロータリーバルブで処理すると、扁平な欠片や削れた粉がその隙間に入ることは避けられません。それが時間とともに堆積したことで、ロックを繰り返す状況になったのだろうと推測しました。ご提案に当たっては、噛み込みを防止できる仕様、または噛み込みが発生しない構造でなければなりませんでした。

提案内容

選定したのは振動式の供給機「バイブロフィーダ」です。「バイブロフィーダ」は、トラフに振動源のユーラスバイブレータを2台装備したシンプルな構造で、安定した供給・切り出しを行います。原材料をトラフの端で受け、直線振動を利用してその反対端まで搬送し後工程に排出する仕組みのため、ロータリーバルブのような隙間はなく噛み込み現象は起こり得ません。メンテナンスは12か月に一度程度のライニング交換だけでいいので、現場作業員の負担減や生産性の面でも貢献できます。また、現場に粉塵が舞うのを防止するため、オプションとはなりますがトラフの上部にカバーを設けることもご提案しました。「バイブロフィーダ」のシンプルな仕組みと、何よりも噛み込みの心配がない構造が評価され、提案後早々にご採用いただきました。先日無事に納入し、本格稼働へ向けた準備段階中ではありますが、お客様からは「懸念事項であった噛み込みの不安から解放されたことは、とても大きい」とのコメントをいただきました。