点検と清掃がしやすい2段式スクリーン

CASE 038

  • 処理:ふるい分け
  • 業種:化学
  • 原材料:化成肥料
  • 導入商品:バイブロスクリーン

依頼内容

肥料メーカー様から「今後、大々的に化成肥料を生産するので、高性能な2段式スクリーンをまずは3拠点に導入したい」と引き合いがありました。

課題・原因

取り扱う材料を確認すると、粉分が付着した化成肥料に大きな異物が混在している輸入品でした。製品として回収したいのは不要物を取り除いた2〜4mmの化成肥料です。すでに他社からも提案があったようで、その内容は上下2段構造のスクリーンでした。目開き4mmの上段網で異物を選別し、2mmの下段網で化成肥料に付着した粉分をふるうという仕様です。この上下2段構造は、省スペースなので設置面積が限られている場合には有効ですが、その反面、下段の状況を確認しづらいという弱点があります。上段にすっぽり隠れてしまうので、下段の原材料の流れやふるい網の状態が把握しにくいのです。そのため、網の目詰まりや破損などの発見がどうしても遅れてしまい、その分、生産性にも影響を及ぼします。また、下段の金網を清掃や交換する際にも、やはり上段があることで作業が行いづらく、メンテナンス面においても少々現場に負担がかかる構造でもありました。

提案内容

そこで、当社がまず選定したのは振動式のふるい分け機「バイブロスクリーン」です。「バイブロスクリーン」も上下2段構造は可能ですが、ご提案したのは、上下ではなく前後で2段階ふるうプランです。ふるい網を敷くデッキエリアを投入口側と排出口側の2つに分け、網の目開きを切り替えて使用するという1床2段式の設計です。投入口側を2mm、排出口側を4mmにすることで、前半で網下に粉分をふるい落とし、後半の網上に大きな異物を選別し、網下から不要物を取り除いた2〜4mmの化成肥料を製品として回収します。その分「バイブロスクリーン」全体のサイズは大きくなりますが、上下2段構造と比較すると劇的に点検はしやすくなりメンテナンスもシンプルで容易である、というメリットの方にお客様はご興味を示されました。そして「バイブロスクリーン」の大きな特長でもありますが、振動源に信頼性の高いユーラスバイブレータを採用しているということも決め手のひとつとなり、この仕様で3つの工場に合計4台ご注文いただきました。この1床2段式「バイブロスクリーン」は納入後も好評で、継続的に次々と同社の他工場向けの追加注文をいただいています。