水分を含むガラス粉砕品のふるい分け設備
CASE 054
- 処理:ふるい分け
- 業種:リサイクル
- 原材料:ガラス粉砕品
- 導入商品:ジャンピングスクリーン、バイブロフィーダ
依頼内容
リサイクル会社様から「屋外に保管しているガラスの粉砕品をふるい分けたいのだが、雨水が混ざった状態で困っている」とご相談を受けました。
課題・原因
構内の隅の方には、細かなガラスの粉砕物が大きな山を作っていました。この工場では、ガラス瓶を粉砕してある粒度の粗粒品を商品化しているのですが、その過程で取り除かれた5mmアンダーのものがそこに保管されていたのです。ところが、最近になり微粉砕サイズに別のニーズがあることがわかり、これらを再度、さらに小さいサイズにふるい分け、新たな商品として販売したいとのことでした。しかし、屋外に長期間さらされているため降雨による水分を含んでおり、一般的な振動スクリーンでは網がすぐに目詰まりしてしまいます。水分に強い機種選定がマストです。また、ふるい分け機単体だけではなく、処理能力40t/hの設備全体の設計を希望されていました。
提案内容
まず機種については、波動式ふるい分け機「ジャンピングスクリーン」のタイプLF一択と考えました。装着しているスクリーンマットが柔軟性のあるウレタン製で常に網目が伸縮する構造なので、水分を多く含む原材料でも目詰まりの心配がないからです。そして設備全体については、万が一のトラブル時に全システムが停止するリスクを回避するため、ラインを2つに分けるプランとしました。「ジャンピングスクリーン」2台をそれぞれ別ラインで稼働させ、トータルで目標処理能力40t/hを達成するという内容です。フローとしては、2ラインとも、ホッパに投入した原材料を「バイブロフィーダ」で定量供給し、コンベヤ経由で「ジャンピングスクリーン」に投入、処理能力20t/hで選別されたそれぞれのサイズをコンベヤで別々のヤードに運ぶという設計です。また、原材料の付着やブリッジを防止するために、各ホッパやシュートにはユーラスバイブレータを取り付けることもご提案に加えました。早速お客様お立ち会いのもと、ご提供いただいたサンプルで性能確認テストを行ったところ、目開き1.5mmまで処理できることが実証され、正式に採用となりました。導入後は、「費用をかけて処分する予定だったものが、新商品として新たな価値に生まれ変わった」と、大変喜んでいただけました。



